パーツの表記を削る行為がアナログエフェクターを衰退させる理由
最近久しぶりに歪みエフェクターを購入しました!
音自体かなり気に入っているのですが、1つ気になる点があったんです。
それを考えているとエフェクター界の問題点が浮かび上がってきました。
パーツの表面を削って表記を消す
これ見えますでしょうか?
囲ってあるパーツの表面が削られているのが分かると思います。
なぜこんなことをするかというとコピー品が作られるのを防ぐためです。
エフェクターの回路は意外とシンプルな作りになっているので、分かる人が見ればすぐにコピーできてしまいます。
しかしどのパーツが使われているかまでは実際にパーツの表記を見なければ分かりません。
そこでパーツを削って表記を消して、どのパーツを使っているか分からなくしているわけです。
パーツの1つ1つがエフェクターの音を作っているため、そこを隠してしてしまえばコピーされまいという考えからでしょう。
このようにパーツを削ったり、モールドといって基板自体を黒いボンドのような物で隠すのは昔からどのメーカーでも行われていることです。
メーカーもビジネスとしてエフェクターを世に送り出しているのでやっていることはよく分かります。
ですが、いつまでもこんなことをしているとアナログエフェクターはすぐに廃れてしまうと思うんですよ。
止まることのないデジタル機材の進化
今デジタルの進化がもの凄いです。
Fractal Audio Systemsやkemperをはじめとしたシミュレーター系のデジタル機材。
「ペラい」「嘘くさい」など少し前、デジタル機材の音の評価は散々でした。
ですが今のデジタル機材のクオリティはとてつもなく高い。
ずっとアナログ派だった人も今では当たり前のようにデジタル機材を使っています。
その流れはもちろんエフェクターにもきています。
デジタルのマルチエフェクターが日進月歩で進化して音がどんどん良くなっています。
いずれアナログエフェクターは無くなってしまう
僕はいずれアナログの歪みエフェクター、いやコンパクトエフェクター自体無くなると思っています。
近い将来みんながみんなデジタルのマルチエフェクターを使っているでしょう。
そしてエフェクターのパーツを削るという行為はこの流れを加速させるはずです。
既にエフェクター自体の市場が冷め始めているのになぜ技術を隠すような行為をするのか?
回路とパーツをもとに改良されたエフェクターが世に生まれて、市場が盛り上がればいいんじゃないかと僕は思うんですよ。
こんなセコいこといつまでやってるんだと。
あと単純に製品として1つ1つのパーツが削られていたら、購入した側として気持ちよくないですよね。
手を取り合ってアナログエフェクター市場を盛り上げないとヤバい
テスラモーターズのイーロンマスクは電気自動車の特許を開放しました。
これは電気自動車が世の中に広まればいいという考えからです。
実際今はどの自動車メーカーも電気自動車に力を入れています。
そして実際に町中を走り始めている。
すばらしいことですよね。
同じようにアナログのエフェクターメーカーも技術を出し合わないといけないと思うんです。
デジタルに負けないために。
パーツを削って技術を隠している場合じゃない。
おわりに
僕はアナログのエフェクターが本当に大好きです。
アナログならではの音だったり、回路とパーツが影響して音が作られているということ自体、男のロマンを感じます。
ずっとアナログのエフェクターを使っていたい。
そしてエフェクターに興味を持った人にもアナログの良さを伝えて実際に使ってほしい。
なのでパーツを削るみたいなことをいつまでもしているのを見ると、残念な気持ちになってしまいます。
「お互いに手を取り合って市場を盛り上げていく」
そういう時期にきている気がしてなりません。